3.トピックス&ニュース

ピアノの情報ブログの使命は、あらゆるピアノの情報を共有し、皆様の素晴らしいピアノライフを応援することです。

クリスマスピアノセール
2017.06.15

【ピアノなんでもコラム最終回「最高峰のピアノとは?」】

| 3.トピックス&ニュース |

【ピアノなんでもコラム最終回「最高峰のピアノとは?」】

「ピアノはなぜ黒いのか」の著書等で著名なスーパーピアノアドバイザー/ピアノ技術者、斉藤信哉(さいとう しんや)さんによる好評連載中コラムも、いよいよ最終回となりました。
最終回のテーマは、ピアノを演奏される皆様が関心を持たれる「最高峰のピアノとは?」という内容です。
ピアノに詳しくない方でも楽しくお読みいただけますので、お気軽にご覧下さい。

<「ピアノなんでもコラム」記事ページはこちら↓>
http://1853.jp/column/column_12.html

<斉藤信哉さん プロフィール>
http://grandg.com/column/profile/

<コラム全文「理想のピアノとは?」>
シリーズでお届けしてきました「ピアノなんでもコラム」も、いよいよ最後のテーマになります。
今回もまたまた難しいテーマ、「最高峰のピアノとは」という内容です。

人によって最高と感じるピアノはさまざまで、“音楽の都”ウィーンのベーゼンドルファーが最高峰とおっしゃる人もあれば、ベルリンのベヒシュタインが最高峰だと主張される方、また世界で一番たくさん使われているヤマハが最高峰と思っていらっしゃる方もあるでしょう。
やっぱり世界の有名アーティストがいちばん演奏しているスタインウェイのピアノが最高のピアノと考えるのも、妥当かも知れません。

では一体、「最高峰のピアノ」とは何でしょう。人それぞれ最高と思うものは異なりますが、あるデータより結論を出していきたいと思います。

手元にパリ・コンセルバトワール(パリ国立高等音楽院)に設置されているピアノのリストがあります。
データが最新のものではなく20年程前のものですが、コンセルバトワール世界で最も歴史と伝統のある高等音楽教育機関であり、そこにどんなピアノがあるのかが最高峰のピアノを知る大きなヒントになります。
次の通り、アルファベット順にブランド名と台数を列挙します。台数はグランドピアノとアップライトピアノを合わせた数です。

Bechstein(ベヒシュタイン) 7台
Bluthner(ブリュートナー) 4台
Bosendorfer(ベーゼンドルファー) 8台
Boston(ボストン) 1台
Erard(エラール) 3台
Euterpe(オイテルペ) 6台
Fazioli(ファツィオリ) 6台
Feurich(フォイリッヒ) 10台
Grotrian(グロトリアン) 20台
Hoffmann(ホフマン) 13台
Ibach(イバッハ) 3台
Kawai(カワイ) 20台
Pleyel(プレイエル) 1台
Pfeiffer(ファイファー) 5台
Rameau(ラモー) 40台
Sauter(ザウター) 17台
Schiedmayer(シードマイヤー) 1台
Schimmel(シンメル) 5台
Seiler(ザイラー) 11台
Steingraber(シュタイングレーバー) 3台
Steinway&Sons(スタインウェイ・アンド・サンズ) 24台
Thumer(テュルマー) 6台
Yamaha(ヤマハ) 23台

ご覧の通り、最も多かったピアノは自国フランス・Rameau(ラモー)の40台です。
これはフランスのPleyel(プレイエル)社で造られていたピアノですが、本家のプレイエルの台数が少ないのは、ラモーの方が安価だからです。

次に多いのはSteinway&Sons(スタインウェイ・アンド・サンズ)の24台で、全てグランドピアノです。Rameau(ラモー)は40台のうちグランドは9台しかありません。3番目はYamaha(ヤマハ)で23台で、内訳はグランドが18台、アップライトが5台です。

その次はGrotrian(グロトリアン)とKawai(カワイ)が各20台で、うちグランドは19台と16台です。
次はSauter(ザウター)の17台で、うちグランドが9台です。

数は多くはありませんが、Fazioli(ファツィオリ)の6台(全てグランド)は驚異的です。
なぜかといえば、イタリアで1980年に創業した極めて新しいメーカーだからです。

さて、専門家の使うピアノはグランドピアノであり、使用されるグランドの台数トップは24台が使用されているスタインウェイ&サンズです。ですので、コンセルバトワールではスタインウェイピアノをグランドピアノの最高峰と考えているように推察されます。

一方、日本の音楽大学に設置されているピアノはというと、やはり圧倒的にヤマハが多く、2番目はカワイのようです。ただし教授のレッスン室はスタインウェイピアノというのが常識になっています。それと国内の有名コンサートホールでも演奏されるピアノは圧倒的にスタインウェイピアノが主流となっています。
やはりスタインウェイのピアノが最高峰といえるかもしれませんね。

ピアノ調整のプロフェッショナルである調律師の立場でも、スタインウェイに軍配を上げる場合が多いようです。なにしろスタインウェイのピアノは、世界中のコンサートホールや録音スタジオの分野では90パーセント以上ものシェアを占めていますし、結論としてはスタインウェイ&サンズのピアノを「最高峰のピアノ」とするべきでしょう。

かつてピアニストの内田光子さんは、「ここぞというときにスタインウェイは信頼感が高い」とおっしゃっていました。そう、このピアノはどんな過酷な演奏にも悲鳴を上げる事はありません。パワフルなレーシングカーのような高い能力を備えているのです。アクセルを踏み込めば限りなくスピードが上がっていく。
そんな印象をスタインウェイには感じます。
だからこそプロの演奏家や調律師から圧倒的な支持を得ているのだと思います。

20940747d9438842f210

商品についてのお問い合わせはこちら

グランドギャラリー本社

〒444-0007 愛知県岡崎市大平町字榎田(えのきだ)10

グランドギャラリー本社 ショールーム案内はこちら

グランドギャラリー東京

〒103-0025 東京都中央区日本橋茅場町2丁目17−7

グランドギャラリー東京 ショールーム案内はこちら

RANKINGランキング

  • すべての商品
  • グランドピアノ
  • アップライトピアノ
  • 世界最高ピアノ
  • スタインウェイ
  • 輸入ピアノ

お客様の声

「もう、夢はかなえる年!」と思い立ち、思い切って決断

夢に見た 「ビロードのような音色」のピアノは、「多彩な色を持つ、ピアニッシモが限りなく美しい、ビロードの上の真珠のような音色」のピアノでした。我が家の居間に意外とすっきり収まり、音が出せる週末が待ち遠しいです。

東京都大田区 ベーゼンドルファー 200

さらに詳しく

専任スペシャリストがサポートします。リモート相談、ライブでピアノの音色と映像を確認できます。

グランドギャラリーの専任スペシャリストがピアノに関するお悩み事の解決をサポート。カテゴリー別でピアノ選びもカンタン。ご自宅に居ながら、ビデオ通話や動画を通じて、ピアノの状態や音色をご確認頂けます。

その他、技術、物流、税務など各部門のスぺシャリストがサポートします。

PHP Code Snippets Powered By : XYZScripts.com