ベーゼンドルファーの歴史
1828年 イグナッツ・ベーゼンドルファーによりウィーンで設立
19歳よりオルガン製作を学んたウィーン生まれの職人、イグナッツ・ベーゼンドルファーにより、ベートーヴェン、シューベルトが世を去った1828年、ウィーンでベーゼンドルファー社が設立されました。
そのわずか2年後の1830年にフランツ・リストと出会い、その強靭なタッチのためどのピアノも演奏に耐えられなかったのですが、ベーゼンドルファーのピアノを使った演奏会が成功を収めたことを機に、堅牢さと美しい音色と共にベーゼンドルファーの名は広く知れ渡る事となりました。
1939年にはオーストリア皇帝から初めて「宮廷及び会議所ご用達のピアノ製造者」の称号を授けられる名誉を与えられました。
その後、演奏会場の大型化やオーケストラの大規模化に対応する為にベーゼンドルファーも他のピアノメーカーと同様に音量増大と楽器の強度を上げる事に取り組んでいきましたが、演奏家や聴衆の「強い音」に対する要求が高まる中にあってもベーゼンドルファーは人の心を惹きつける「至福のピアニッシモ」を磨き続け、商業ベースに流されずに丁寧な手作業による製造を維持し続けました。
第二次世界大戦後は経営がアメリカの企業に移りましたが、2002年にオーストリアの銀行ウループが経営権を取得し、名実ともにオーストリアへ復帰しましたが、2007年にはヤマハ(日本)の子会社となっています。